概要

統合報告書2023 福井コンピュータグループ INNOVATION for ALL 建設業の思いを創る

DATAOVERVIEWSTRATEGYGOVERNANCE?戦略当社グループでは、気候変動関連リスク及び機会の特定・評価に必要なデータやパラメータの収集を行い、事業への影響度の評価を進めております。国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の温度帯シナリオを参考に、脱炭素化が推進され2050年に社会全体でカーボンニュートラルが達成されるとした1.5℃シナリオ、地球温暖化が拡大し洪水をはじめとした風水害等の物理的被害が拡大するとした4℃シナリオの2つの仮定のもと、2030年時点における当社グループへの影響を分析しております。シナリオ分析による主なリスクと機会の項目及びその対応策評価区分要因事象分類時間軸4℃1.5℃(2℃未満)シナリオシナリオ移行リスクカーボンプライシングエネルギーコストの変化顧客行動の変化?炭素税をはじめとするカーボンプライシングの導入により、事業運営における電力使用等にかかるコストの増加?再生可能エネルギーへの転換に伴う購買電力コストの増加?省エネ・再エネ性能に優れた建築物の需要増加に伴う、対応したシステムの需要増加?施工現場での省エネ・省人化に寄与するシステムの需要増加?炭素税の導入や、セメント、鉄鋼価格の高騰により顧客である建設業者の資材コスト上昇リスク中期―小リスク中期―小機会中期小中機会中期小中対応策?再生可能エネルギーの活用?照明のLED化をはじめとする省エネ対策?電子契約システムやワークフローシステムの導入によるペーパーレス化?高効率な空調システムの導入?省電力のPCへの入れ替え?照明のLED化をはじめとする省エネ対策?省電力のPCへの入れ替え?「改正建築物省エネ法」で求められる新たな計算方法へのシステムの対応?施工段階における省エネ化・省人化につながるシステムの開発?施工段階における省エネ化・省資源化につながるシステムの開発物理的リスク異常気象の頻発化?洪水や高潮による自社拠点への直接的な被害?拠点被害による営業停止に伴う損害リスク短期中中?BCP対策?リモートワーク制度の整備平均気温の上昇?空調使用量の増加リスク中期小小?高効率な空調システムの導入顧客行動の変化?防災・減災性能の向上を図る建設・土木工事の需要増加に伴う、測量・設計システムの販売機会増加?降水量減少や気温の上昇に起因して森林火災の発生頻度や規模が大きくなり、顧客である建設業者の資材コスト上昇機会中期中小リスク中期小小?災害対策検討を支援するシステム開発?作業効率化システムの開発?作業効率化システムの開発分析による主な考察結果としては、脱炭素化を目指す国の方針としてカーボンプライシング制度の導入や、再生可能エネルギーの普及促進等の政策が拡大することを見込む中、当社グループへの直接的な財務影響は軽微と考えているものの、こうした影響がお客様の財務圧迫につながり、システム投資意欲の低減から売上減少につながる間接的なリスクを想定しております。一方、環境データの管理や異常気象及び平均気温上昇といった影響を踏まえ、施工現場における省エネ化や省人化ニーズが想定されることから、当該ニーズへの対応及び新製品・サービスの開発が機会となる可能性も認識しております。引き続き、リスクを最小化し、機会を最大化すべく、これまで培ってきた技術力を活かし、対応策を検討・実施してまいります。?指標・目標当社グループでは、国内経済界等の動向と足並みをそろえながらSBT基準に準拠したGHG排出量削減目標を設定し、2050年までにカーボンニュートラルの達成を目指しています。GHG排出量削減目標については、サステナビリティ推進委員会を主体として会社全体で進捗の確認を行っております。今後は、中長期的なGHG排出量の削減目標も検討の上、環境経営の指標の1つとして進捗を追ってまいります。なお、Scope1,2排出実績は、当社ウェブサイト上にて定期的にその進捗状況を公開してまいります。30