タイトル:統合報告書2023
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統合報告書2023 福井コンピュータグループ INNOVATION for ALL 建設業の思いを創る
統合報告書2023トップメッセージる情報分析をベースとしたUI/UXの強化、サブスクリプションや使用権等のご使用方法の選択等、多様なニーズにお応えできるよう努めてまいります。また、新成長分野として、ノンコア業務支援に踏み込んだ新たなアプリやサービスを当社の顧客基盤を活かして展開します。具体的には建設業の働き方改革や安全教育等、設計・施工以外の業務におけるニーズにお応えできるものを。建設業界が抱える生産性や構造的問題は、未だ解決の糸口が見つからない状況ですが、当社のICT技術で建設業界のDXを推し進め、業務フローの改善やレガシーシステムからの脱却を実現させることで建設業の未来は切り拓けると。そして、それが、当社が永続企業として成長していくための唯一で正しい方法だと強く信じております。今まで以上に建設業界との関係拡大を目指し、これらの実現に向けて邁進してまいります。社内においても、人的資本政策・ガバナンス・サクセッションプラン等、今まで漠然と取組んでいたものを見える化し、中長期的な視点でESG経営を進めていきます。短期間で一喜一憂することなく、計画を年次更新していくことで、50年100年と続く企業を目指していきます。このような思いを込めて、2022年に改めて第二期中期経営計画を発表しスタートいたしました。本第二期中期経営計画期間中の定量目標として、会計年度2024年(最終年度)の売上を152億円、営業利益67億円を掲げています。イノベーションを起こして建設業の新たな未来を切り拓く当社にとってのイノベーションとは、新しいものを発明することではなく、新機軸・新活用を意味しております。既存の技術やノウハウの新たな組み合わせをプロダクトやサービスにしてお届けするもので、決して過去の延長での対応とはしない。サービスの構造は横割りのレイヤ構造で考えており、CADデータに多様な新しいレイヤが乗るようなイメージを考えています。それは当社以外のレイヤであっても構いません。多くのユーザーが共通で使えるものである方が、より多くの価値を産みます。古い価値観で自社技術の流出を危惧して垂直統合型にこだわっているようでは、イノベーションは起きません。基本的な設計データ(CADデータ)の上に、施工や維持管理・情報共有等目的ごとの個別機能を付加的に積み重ね、その幾重もの層をいつでもどこでも3Dや断面で見られるようなものだと想像しています。BIM/CIMモデルに近いものはあるかもしれませんが、統合モデルデータを作成することより、簡単に必要な情報を取り出すことに焦点をあてることから、ここではレイヤ構造という表現の方が適切だと思います。多くの担当者・作業者がおり、危険要素や不確定要素も多い建設現場では、容易に必要なデータを取り出せることが最も重要であり、そのようなIT基盤を提供することが建設業に必要なイノベーションであると考えております。長期的な見通しですが、当社売り上げもソフトウェア・保守サービス・情報サービスの構成になるとしており、Webサービスやクラウドサービスへの設備投資・人的投資も開始しました。事業間シナジーによる新たな価値創造イノベーションとは違うクロス政策として、「事業間シナジーによる新たな価値創造」も重要な方針15